片付かない家、片づけない家族へのイライラ。
そんなイライラを、家族単位での片付けをとおして、家族が分かりあうことで解消し、暮らしを変え、未来を優しく変えていける。
そんな方法を紹介する一冊です。
『片付くのはこんな家|未来が変わる家族の収納メンタリング』とは
『片付くのはこんな家|未来が変わる家族の収納メンタリング』とは2022年4月に初版が発行された瀧本真奈美さんによる127ページにわたって、多くの瀧本さんのおうちの写真やほかの片付けや収納をインスタグラム等で発信されている方々のおうちの例を紹介しながら、未来をかえるために家族の収納を見直すことを提案する本です。
【片付くのはこんな家|未来が変わる家族の収納メンタリング】の著者
瀧本真奈美 (たきもと まなみ)
株式会社クラシングR 代表取締役。
整理収納コンサルタント、暮らしコーディネーターとしてメディアにも数多く出演するほか、収納提案、セミナー講師、執筆、雑貨販売など幅広く活躍中。書籍は本作で7冊目。現在は二人の子どもは独立し、夫と愛犬と暮らしている。時々、孫たちが遊びにやってくる。
■保有資格
整理収納コンサルタント / 住宅収納スペシャリスト / 整理収納アドバイザー 2 級認定講師/衣類収納アドバイザー / 整理収納教育士 / 片づけ遊び指導士 / 片づけ遊び指導士認定講師/実践保育力検定 BasicClass/ルームスタイリスト 1級/時短家事コーディネーター ®Expert/時短家事コーディネーター ®Basic 認定講師/正看護師
『片付くのはこんな家|未来が変わる家族の収納メンタリング』の内容と感想
はじめに
片付けても片づけてもいつも散らかる家。それほど得意でもない片付けを一生懸命やっているのに家族は誰も手伝わない。それどころか、散らかす一方。すっきりしない空間を見てイライラ。これって、どこの家庭でもあるあるかなと思います。
この分かり合えないイライラやストレスの原因は、片付けの知識が豊富な女性と家族の知識の差だと滝本さんは言及されています。
P5
また、知識の差に加えて性差、年代の差、性格の差、身体特徴の差…誰が悪いわけでもなく、この様々な差こそ「片付かない家」になってしまう元凶ではないかと思うのです。
6章にわたり、家族単位で片付けをしていくメソッドが紹介されています。
Chapter1 片づけたいのに、なぜ片づかない
「家の片付け」について、瀧本さんが行われたアンケートの結果が紹介されています。
片づけたい場所、片づけたいもの、片づけたい理由、片付けができない理由、家族との意識の違い、片付けの参考にしているものについて、それぞれランキングがあるのですが、ここではこの章のテーマになっている片付けができない理由の一位をご紹介します。
P11 1位 日常に追われ、片づけする時間・体力・気力がないこと
はい、納得。
インスタグラム等で知識を入れるのは簡単でいい情報をたくさん目にするのに、いざ片付けようとすると腰がおもいこと。家族と協力したいと思っても、片付けについて同居家族との意識の違いやストレスを多くの人が感じていて、その違いを解決することをあきらめた人が多いというアンケート結果も書かれていました。では、解決の糸口は何かということが、次の章から具体例を盛り込みながら紹介されています。
Chapter2 片付く家に必要なこと
片付く家に必要なこととして瀧本さんが紹介されているもののなかから印象的だったものを紹介します。
- 片づけについての責任を家族でシェアする
- 家族とはいえ、違いがあることにきづく
- 新人教育のつもりでむきあう
P20 家事をしてくれないと不満に思う妻とどこか他人事な夫。この両者のすれ違いは、できれば私たちの代でなくしてしまいたいものです。
Chapter3散らかるのはこんな家
瀧本さん自身が散らからないためには、5年経ったら見直す、使わない部屋を物置部屋にしないということが大事ということを書かれているので、散らかるのは、収納を生活に合わせて見直ししていない家だということでしょう。
Chapter4家族と片付けに向き合って
結婚20年の瀧本さん一家の片付けとの向き合い方が紹介されています。
印象的だったエピソードがありました。結婚後、実家暮らしで働きながら看護師免許を取るための学校に通い、主婦業も学業も、母親業もこなし、家事はほぼ誰もサポートしてくれない。そのストレスから耳鳴りと聴力低下に悩まされる。しかし、それがきっかけとなり、夫が家事に積極的に参加、自分自身もまあいいかと考えられるようになったというものです。
その後、モデルハウス購入をきっかけに、自分の好きを最優先させた暮らしを経て、2016年の熊本地震をきっかけに、シンプルでややミニマリストな暮らしにシフトし、コロナ禍と更年期がかさなり、居住する家族みんなが心地よく過ごせるような家づくりになっていったそうです。
以下、部屋ごとの収納が写真付きで紹介されています。白を基調としたすっくりとした空間の写真にうっとりしながら読み進められます。
ダイニング:テーブルには何も置かない
キッチン:エリアわけ ゴミ箱
クローゼット:ショップ陳列、減れば新しい服がやってくる
玄関、防災収納、洗面所、寝室、フリースペース など
Chapter5 片付く家に住むのはこんな人
この章では、片付け・収納をインスタグラム等で発信されている方々が紹介されています。
夫婦二人で片付く家について
まつ@ミニマリスト
ミニマリスト看護師。結婚後、2LDKから1LDKへの引っ越しを機に、小さな賃貸でもほどよく快適に暮らすミニマリスト生活を発信。ゆずのペンネームで「サンキュ!STYLE」ライターとしても活動している。
インスタグラム:@matsu_room_nurse
こどもが片づけられる家について
アリカ
小学生姉妹と4歳の息子、単身赴任中の夫の
5人家族。ズボラでも子どもでも片づけしやすい
仕組みを発信中。片づけ遊び指導士。
インスタグラム:@arika_919
実家の片付けについて
野中幸子
「ここはぐおかたづけ」主催。統合失調症の母親の住む実家の片づけの体験から、片づけることで心の安定を取り戻すことを実感。整理
収納アドバイザー、整理収納教育士、発達支援教育士ほか。
インスタグラム:@sachi_from_ebina
パパが収納得意な例
ぱぱらく
実体験から、知っておくべき家づくりのコツを配信中。家づくりノートの書き方無料配布中。家づくり系 web サイトも運営している。住宅収納スペシャリスト、整理収納アドバイザー1級、収納マップ®アンバサダー。
インスタグラム:@paparaku999
なな
家事を楽に、暮らしを快適にすることを目的に、情報・アイテムを発信中。とくに「無印収納」が得意。クリンネスト1
級、整理収納アドバイザー準1級。
インスタグラム:@nana_ie
Chapter6 家族は小さな社会
p122
家族の片づけが進む15のポイント
- 片づけている姿勢を見せ、片付いた状態が普通なのだと家族が認識できるようにする
- 家族の行動パターンから収納場所を決める
- 家族みんなが面倒じゃない収納にする
- 秒でものの置き場所を認識でき、秒で支えることが理想
- ×丁寧にしまうことに労力を使う
○使いやすく片づけやすいを重視- ほったらかしていい収納を作る
- 人別の収納も作って興味と責任感UP
- 好きなもの・ことは、それぞれのとっておきの収納でより楽しむ
- 勝手に捨てない・無理強いしない
- 感情はのせず、会話で理解度up
- できていないところばかり見ない。できないことこそ工夫する
- できた時にはとことん褒める
- 完璧を求めず、みんなで成長
- 家族といえども「自分とは違う」という意識を忘れない
- 「報告・連絡・相談」「労い・配慮・手助け」社会でなら自然とできていることを家の中にも取り入れる
おわりに
家族の片付けをとおして、家族で分かり合える姿勢を見せることで暮らしから未来を優しく変えていけると瀧本さんは伝えてくださっています。
まとめ
心地よい暮らしをしたいあなた
片づけてくれない家族へのイライラを解消したいあなた
散らかった部屋で忙しい毎日に追われて日々とさよならしたいあなた
家族と分かり合いたいあなた
あなたにこの本をおすすめします。
『インテリア&収納10のルール』マイナビ出版
『自分に心地よい小さな暮らしごと』主婦の友社
『あなたを苦しめるものは、手放していい』主婦の友社
『lovelyzakkaのプチプラグッズでおしゃれに暮らすもの選び』扶桑社ムック
『lovelyzakkaの100円グッズでかわいい収納アイデア』扶桑社BOOKS
『ナチュラルアンティーク雑貨のある暮らし-lovelyzakkaの簡単リメイク&インテリア72-』
ワニブックス (2014/10/31)
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